Thursday, November 14, 2024

直近のイベントもろもろ

2024年11月28-29日
du 28 novembre 2024 au 29 novembre 2024
Université de Kyoto, Salle de conférence principale,
B1F, bâtiment de la Faculté des Lettres
Pourquoi traduire ?
Les philosophies japonaise et française
face à la nécessité de penser entre les langues

プログラムの詳細はこちら


2024年12月2日(月)
PBJクローズドワークショップ


2024年12月6日(金)
PBJ公開ワークショップ


2024年12月11日(水)
岡本裕一朗先生講演会「セックスのない愛、愛のないセックス
ーー現代の愛・性・家族を哲学する」@九州産業大学


Wednesday, August 21, 2024

フランスから書籍を最も安く送る方法

昨夏から一年間フランスに研究滞在しました。長期滞在だけに限れば、前回は2000年から2006年だったので(2011年にも3か月ほど滞在しましたが)、17,18年ぶりのことになります。当然、フランスもいろいろ変わっていました。

いろいろ書いておきたい気もしますが、備忘録的に一つだけ書いておきます。

研究滞在の時に一番大きな問題になるのは帰国の際の書籍送付だと思います。向こうで知り合った大学院生の方から教えていただいたのですが、便利だったのは郵便局(La Poste)の"Livres et brochures"という制度でした。

https://www.laposte.fr/tarifs-livres-brochures


注意点1:フランス語の書籍・資料しか送れない

中身については一切チェックをされなかったので、正直日本語の本を入れても分からないのではないかという気もしますが、それはご自身でご判断ください。私は万が一のリスクを負いたくなかったので、正直にフランス語の本だけ入れました。


注意点2:2キロを超えると、プロ用の支店でないと受け付けてもらえない。

当初はどこの郵便局でも受け付けてくれると思っていたので、5区のrue Linnéに住んでいた私は、最寄りのParis Mouffetard(10 Rue de l'Épée de Bois, 75005 Paris)に行きました。

ところが、バカンス期間(さらに言えば五輪期間)であまりやる気のなさそうな女性は出てくるなり、「ノン、ノン。2キロ以上のLivres et brochuresはプロ用のところでないと扱えない」と告げられました。(そんなことは、上記の説明ページのどこにも書いていない。)

私の場合は、ソルボンヌ大学脇のrue Cujasの支店が一番近いところだと言われました。

炎天下、25キロ超の荷物を抱えてヨタヨタと歩きました。普通に歩けば10‐15分だと思いますが、20‐30分かかりました。

「もっと遅くからしか開かないはずだけど、今日は9時から開いているわ。あなたはラッキーね」と言われていたのに、着いたら閉まっている。「12時開店に変更になりました」と、、



注意点3:自分で麻袋を買って(郵便局には売っていない)、本を入れる。

なぜ麻袋なのか分かりませんが、ともかく郵便局ではそういう説明を受けました。近くの雑貨屋で何枚か購入し、そこに本を詰めます。


これで25キロ前後、料金は50ユーロちょっとです。普通にColissimoで送ると(日本はzone C)、2キロで48ユーロですから、この便がいかに破格であるかが分かると思います。



注意点4最高25キロまで。事前に重量・冊数はきちんと把握しておいたほうがベター

25キロ台なら受け付けてもらえるとは思いますが、担当者による個人差が大きいので、なるべくはみ出ないように持って行ったほうが良いと思います。

私はその場で郵便局員にいろいろ質問・相談しながら記入したかったので、何も記入せずに行きましたが、けっこう時間もかかりますし、担当してくれる方の性格によってはイライラして「自分でやってきて!」となるリスクもありますし、その間列に並んでいる人たちからのプレッシャーもありますので、フランス人と渡り合うメンタル、語学力に自信がない場合は、事前にオンラインで記入・印刷していかれることをお勧めします。


注意点5:いいかげんに入れると、痛い目を見ます。書籍の梱包は丁寧に。

麻袋で送るのですから、どれほど乱暴な扱いを受けるかは想像が出来ます。私はある程度梱包して持っていきましたが、重量オーバーで何冊か抜かねばならなくなり、慌ただしく何冊か詰め直す際、いいかげんに放り込んでしまいました。その結果こうなりました。

このくらいならOKという人はいいですが、私はちょっとショックでした。


注意点6:思ったより速かった!

船便なのか航空便なのか説明ページに一切記載がないので、最悪2~3か月かかると観念していたのですが、二週間程度で到着しました(パリから発送したのが8月6日、福岡で受け取ったのが8月19日)。


以上ご参考までに(2024年8月20日現在)。


Monday, June 17, 2024

コルシカの文化雑誌『ROBBA』にエッセイを寄稿しました!

昨年末ひょんなことからコルシカに行くことになり、ご縁があってToni CasalongaさんとNicole Casalongaさんという高名な芸術家ご夫婦と出会いました。彼らとの縁をとりもってくださった友人たちに誘われて、コルシカの伝統的な詩Chjam'è rispondiのイベントに参加したのは、12月30日のこと。とても印象深い夜となりました。

その後、数か月経って、友人を介してご連絡をいただきました。無形文化遺産への登録を目指しておられるとのことで、推薦の文章を一筆書いてもらえないかとのことでした。コルシカの伝統的な音楽についてまったく何も知らない素人が何かを言うのは非常にためらわれましたが、微力でもお役に立てればということで、ささやかながらエッセイのようなものを書かせていただきました。

Quand un philosophe japonais découvre le Chjam'è rispondi (rivistarobba.com)


大意は以下のとおりです。

2023年12月30日、私は一介の旅行者として、ピーニャのオーディトリアムで開催された年次総会で偶然chjami è rispondiに遭遇した。他の旅行者と少し違ったかもしれないのは、私がフランスの哲学者アンリ・ベルクソンという時間の哲学者を研究する日本人だったということだ。chjami è rispondiに身を委ねながら、私は日本の伝統では何に該当するのかを考えていた。連歌は8世紀に生まれた伝統的な詩の形式であり、複数の人が長句と短句を交互に詠んで一つの詩を作る。1,000行、10,000行にも及ぶという点、あるいは軽快さや重厚さなど様々な表現が含まれるという点でも、キヤミ・エ・リスポンディと似ているが、このコルシカの伝統的な芸術は、歌われるという点、そして何よりも今なお生き生きと人々の生活に根差して生きているという点で異なっているように思われる。実際、芸術シーンと生活シーンの間に、これほど相互侵入や相互浸透が見られることは珍しい。私が体験したイベントでは、聴衆の一人が突然即興で歌い始め、フェスティバルの後、ピーニャのバー兼レストラン「カーサ・ムジカーレ」のテーブルまで、その掛け合いは続いた。

ベルクソンが持続概念を説明した有名な言葉を思い出してみよう。「砂糖水を用意しようと思ったら、何をするにしても砂糖が溶けるのを待たなければならない。それ(=待たなければならない時間)は、私の焦りと一致する。つまり、私自身の持続時間のある部分と一致するのであり、それは自分の意志で長くしたり短くしたりすることはできない」(『創造的進化』)。ある意味で、chjami è rispondiはpaghjellaよりもベルクソン的な持続時間に近い。3声のためのポリフォニックな歌であるパジェッラでは、各歌手は全体を調和させるために他の2人の歌声に注意深く耳を傾ける。これに対して、chjami è rispondiにおいて詩人たちの創造性は、まさにゲームを出し抜く方法にある。この即興詩的な馬上槍試合は、こうして「待つ」ことの時間性を露呈する。時間の本質とは、遅れとともに逃れ去るものの中にある。

最後にまたしてもベルクソンを引用しよう。「彼らがすべきことはただ存在することである。似ていたいという欲望はすでに似ていることであり、われわれが自分のものにする言葉は、われわれ自身のうちに響きを聞いたものである」(『道徳と宗教の二源泉』)。chjami è rispondiの歴史は、世代から世代へと口伝で受け継がれるという仕方でコルシカ文化に常に存在してきた響きと呼びかけの良い例ではないだろうか?いつの日か、このはかない声楽芸術が、私たちの無形遺産の一部として、その声を響かせる日が来ることを願ってやまない。

Sunday, June 16, 2024

2024年6月第3週(6/17-23)・第4週(6/24-30)

2024年6月第3週(6/17-23)

終えるべき仕事:①F論集校正、②ブラジル誌論文完成

準備すべき仕事:①6/21 かゆみの哲学に関する準備、②6/26 合評会への準備、③6/24 リズム勉強会への準備、

6月17日(月)F論集校正

6月18日(火)ブラジル誌PM論文

6月19日(水)番宣動画撮影(CET 11h/JST 18h)+ブラジル誌論文

6月20日(木)修士論文指導(CET 12h30-14h30/JST 19h30-21h30)+ブラジル誌論文

6月21日(金)かゆみの哲学に関する質問を受ける⇒合評会への準備

6月22日(土)合評会への準備

6月23日(日)合評会への準備


2024年6月第4週(6/24-30)

終えるべき仕事:①6/26 合評会発表、②6/30 M論

6月24日(月)リズム論勉強会(CET 8h-10h/JST 15h-17h)⇒番宣動画撮影(CET13h/JST20h)2つ

6月25日(火)合評会への準備

6月26日(水)合評会当日(CET 10-12h/JST 17-19h)

6月27日(木)ブラジル誌論文+M論

6月28日(金)M論

6月29日(土)M論

6月30日(日)M論完成


7月の予定

①H氏合評会序文

②M論ディテール徹底

③RH合評会準備

④B&Aイベント準備


8月の予定

①帰国準備

②リズム研究会発表

③カリスマ論考準備


9月の予定

①カテリナ受け入れ

②カリスマ論考完成

③仕事への復帰

Thursday, June 06, 2024

ナポリセミナー終了!

 今年が創設800周年!というナポリ大学(1224-2024)で「図式機能再論ーーベルクソン、カント、ハイデガー」と題したセミナーをさせていただきました。歴史の感じられる素晴らしいキャンパスでした。



招いていただいたマッシモ・アディノルフィ教授、モデレーターを務めていただいたアレッサンドラ・マッツァレッラさん、そして熱心に聞いていただいた学生の皆さんにお礼を申し上げます。


またいつか訪れられればと願っています。