Tuesday, December 19, 2023

2023/11/12 KANさん逝去

ずっと好きだった。曲の緻密なつくり、歌詞で展開するストーリーの秀逸さ、ふざけたライブパフォーマンスをやりきるサービス精神、自分の歌やピアノの技術に対する謙虚さ、音楽へのひたむきな情熱。業界はまったく違うのだが、いつも憧れていた。

去年刊行した著作の帯には《安息》の歌詞を、あとがきでは《エキストラ》をそのまま引用したかったのだが、著作権の関係で難しいということで、多少変えて使わせていただいた。

《エキストラ》はミュージシャンが音楽への愛を歌った歌だと思う。《かなわぬ恋なんて言うに及ばぬ途方にくれるような片思い 決してこの思いが届かなくても 大好きです それだけ》

曲を分析的に聴いているからだろう。特徴を捉えて、自分のものにすることに長けている。元々ビリー・ジョエルっぽい曲、ビートルズっぽい曲などもけっこうあるが、日本のミュージシャンの特徴をうまく掬い取った曲も多い。Perfumeっぽい曲として作られた《REGIKOSTAR~レジ子スターの刺激~》(2010)や槇原敬之の楽曲を「理論的に分析」して作られた《車は走る》(2010)も悪くない。個人的に曲として好きなのは、ASKAを意識して作られた共作《予定どおりに偶然に》(2010)とスキマスイッチの20以上の曲を文字通りパズルのように自在に組み上げた《回奏パズル》(2017)である。

もちろん何のご縁もなく、ライブに行ったこともなかったのだが、とても悲しく、最近は追悼のラジオや過去のライブ映像をよく聴いている。

追悼ラジオでは、槇原敬之さん、秦基博さんのもよかったが、スタレビの根本要さん、ウルフルズのトータス松本さんのラジオは特に好きだった。

過去のライブ映像としては、ミスチルの《and I love you》を歌っている映像が一番惹かれる。あの夏の感じ。もう何回観たか分からないくらい観ているが、何度観てもいい。

ライブ音源として好きなのは《予定通りに偶然に》。ASKAとのセッションは、アルバム版より好きだ。

好きな曲は上に挙げた曲以外にも《50年後も》《永遠》《1989》《世界でいちばん好きな人》《けやき通りがいろづく頃》《よければ一緒に》《秋、多摩川にて》《カサナルキセキ》《君が好き 胸が痛い》《何の変哲もないLove Song》《Day By Day》《Moon》《まゆみ》《すべての悲しみにさよならするために》などなど、本当にたくさんあるのだが、《東京ライフ》は個人的に本当に好きなので、平井堅さんが名前を挙げてくれたり、

《ちょうどKANさんがベストアルバムを出す寸前だったんですね。The Very Best of KAN。で、そのときに私はもう、何様かという、ちょっとダメ出しをしてしまいまして。選曲にね。やれ《永遠》が入ってないだの、《東京ライフ》とか《恋する二人の[834km]》…いつも数字が覚えられない》(2008年1月のラジオ)

大江千里さんが2023年12月17日の追悼ラジオで《東京ライフ》をかけてくれたのはとてもうれしかった。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Saturday, December 16, 2023

2023/12/16 トニ・ネグリ氏逝去

昨晩未明にパリのご自宅で亡くなったとのことです。最後の数か月、哲学とはあまり関係ないところでご縁があったので驚いています。ご冥福をお祈りいたします。

https://www.philomag.com/articles/le-philosophe-italien-toni-negri-est-mort

Wednesday, December 13, 2023

2024/03/13 ベルクソン『記憶理論の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度』刊行記念イベント第二弾:思想史との邂逅編

刊行記念第二弾のイベントは、アリストテレスとコンディヤックの専門家にお越しいただき、講義後半の哲学史的な内容を読み解いていただきます。もちろんお二人は哲学史家であると同時にそれぞれ実に独創的な哲学者でもあり、その視点からのコメントもいただけるものと期待しております。情報拡散をお願い致します。

日時:2024年3月13日(水)19:00-22:00

イベントタイトル:ベルクソン『記憶理論の歴史 コレージュ・ド・フランス講義 1903-04年度』刊行記念イベント第二弾:思想史編

開催形態:ZOOM
※下記URLからご登録ください。参加URLは前日夜までにお送りします。
https://forms.office.com/r/TqKa25mFtn

参加:無料

登壇者:中畑正志(アリストテレス研究)×山口裕之(コンディヤック研究)

応答者:訳者(藤田尚志・平井靖史・天野恵美理・岡嶋隆佑・木山裕登)

Tuesday, December 12, 2023

Friday, December 08, 2023

書評をいただきました。

新たに書評をいただきました。本当にありがとうございます。励みになります。

『西日本哲学年報』第31号 2023年10月(評者 平井靖史氏 慶応義塾大学)
『フランス哲学・思想研究』 第28号 2023年10月1日(評者 平岡紘氏 流通経済大学)

これまでにいただいた書評は勁草書房HPにて。

Wednesday, December 06, 2023

2024/01/29 ベルクソン『記憶理論の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度』刊行記念イベント第一弾:現代諸科学との接合編

刊行記念イベント第一弾は講義前半の内容に対応して、現在第一線で活躍しておられる科学者(精神病理学者、学習心理学者)の方々にお話をいただきます。

ベルクソン『記憶理論の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度』刊行記念イベント第一弾:現代諸科学との接合編

日時:1月29日(月)19:00-22:00
場所:ZOOM
参加希望者はFormsにてお申し込みください。
 https://forms.office.com/r/XLpT7BdMuj

イベントまでに開催URLをお知らせします。

登壇者:兼本浩祐(精神病理学)× 澤幸祐(学習心理学)
応答者:訳者一同(藤田尚志・平井靖史・天野恵美理・岡嶋隆佑・木山裕登)