Wednesday, August 21, 2024

フランスから書籍を最も安く送る方法

昨夏から一年間フランスに研究滞在しました。長期滞在だけに限れば、前回は2000年から2006年だったので(2011年にも3か月ほど滞在しましたが)、17,18年ぶりのことになります。当然、フランスもいろいろ変わっていました。

いろいろ書いておきたい気もしますが、備忘録的に一つだけ書いておきます。

研究滞在の時に一番大きな問題になるのは帰国の際の書籍送付だと思います。向こうで知り合った大学院生の方から教えていただいたのですが、便利だったのは郵便局(La Poste)の"Livres et brochures"という制度でした。

https://www.laposte.fr/tarifs-livres-brochures


注意点1:フランス語の書籍・資料しか送れない

中身については一切チェックをされなかったので、正直日本語の本を入れても分からないのではないかという気もしますが、それはご自身でご判断ください。私は万が一のリスクを負いたくなかったので、正直にフランス語の本だけ入れました。


注意点2:2キロを超えると、プロ用の支店でないと受け付けてもらえない。

当初はどこの郵便局でも受け付けてくれると思っていたので、5区のrue Linnéに住んでいた私は、最寄りのParis Mouffetard(10 Rue de l'Épée de Bois, 75005 Paris)に行きました。

ところが、バカンス期間(さらに言えば五輪期間)であまりやる気のなさそうな女性は出てくるなり、「ノン、ノン。2キロ以上のLivres et brochuresはプロ用のところでないと扱えない」と告げられました。(そんなことは、上記の説明ページのどこにも書いていない。)

私の場合は、ソルボンヌ大学脇のrue Cujasの支店が一番近いところだと言われました。

炎天下、25キロ超の荷物を抱えてヨタヨタと歩きました。普通に歩けば10‐15分だと思いますが、20‐30分かかりました。

「もっと遅くからしか開かないはずだけど、今日は9時から開いているわ。あなたはラッキーね」と言われていたのに、着いたら閉まっている。「12時開店に変更になりました」と、、



注意点3:自分で麻袋を買って(郵便局には売っていない)、本を入れる。

なぜ麻袋なのか分かりませんが、ともかく郵便局ではそういう説明を受けました。近くの雑貨屋で何枚か購入し、そこに本を詰めます。


これで25キロ前後、料金は50ユーロちょっとです。普通にColissimoで送ると(日本はzone C)、2キロで48ユーロですから、この便がいかに破格であるかが分かると思います。



注意点4最高25キロまで。事前に重量・冊数はきちんと把握しておいたほうがベター

25キロ台なら受け付けてもらえるとは思いますが、担当者による個人差が大きいので、なるべくはみ出ないように持って行ったほうが良いと思います。

私はその場で郵便局員にいろいろ質問・相談しながら記入したかったので、何も記入せずに行きましたが、けっこう時間もかかりますし、担当してくれる方の性格によってはイライラして「自分でやってきて!」となるリスクもありますし、その間列に並んでいる人たちからのプレッシャーもありますので、フランス人と渡り合うメンタル、語学力に自信がない場合は、事前にオンラインで記入・印刷していかれることをお勧めします。


注意点5:いいかげんに入れると、痛い目を見ます。書籍の梱包は丁寧に。

麻袋で送るのですから、どれほど乱暴な扱いを受けるかは想像が出来ます。私はある程度梱包して持っていきましたが、重量オーバーで何冊か抜かねばならなくなり、慌ただしく何冊か詰め直す際、いいかげんに放り込んでしまいました。その結果こうなりました。

このくらいならOKという人はいいですが、私はちょっとショックでした。


注意点6:思ったより速かった!

船便なのか航空便なのか説明ページに一切記載がないので、最悪2~3か月かかると観念していたのですが、二週間程度で到着しました(パリから発送したのが8月6日、福岡で受け取ったのが8月19日)。


以上ご参考までに(2024年8月20日現在)。