2021年1月12日に福島勲先生よりいただきました。
吉田裕・福島勲編『洞窟の経験――ラスコー壁画とイメージの起源をめぐって』、水声文庫、2020年12月25日。
プラトン的な洞窟観に抗してラスコーが見せた、「誤謬の場所ではなく、むしろ太陽の下にあるのとは別の真実が開 示される場所」「イメージという手段を介して人間が動物から身を引き離した場所 、すなわち人間と芸術とが誕生した場所」(8頁)としての洞窟、な るほど。
2020年1月に中富清和先生よりいただきました。
2021年1月12日に逆巻しとねさんからいただきました。
逆巻しとね「《書評》宮野真生子・磯野真穂『急に具合が悪くなる』(晶文社、2019年)」、南山大学社会倫理研究所編『社会と倫理』第35号、2020年12月、245‐247頁。
岡本裕一朗先生より2021年1月21日にいただきました。
岡本裕一朗『哲学と人類』、文藝春秋、2021年1月30日。
今年度は1年生と2年生のゼミで岡本先生の『哲学の世界へようこそ。』を使わせていただいたのですが、学生たちの評判も大変良いものでした。「コピペ」「個性(キャラ)」「友達」など、大学生に身近なテーマについて哲学していくのですが、具体的な思考の作業を四つほどに分け――①直感(違和感)で立場を決める、②歴史を洗い直す、③反対の概念を持ってくる、④具体的な結論を出す――、着実にステップを踏んで上がっていくので、学生たちも今どの段階で何をしているのかが分かりやすかったからだと思います。
2年ゼミの後半から岡本先生の『人工知能に哲学を教えたら』を使い始めたのですが、こちらは本学の学生には少し難しかったようです。来年度は続きを読んでいく予定ですが、、
ちなみに、愛・性・家族の哲学を考える3年ゼミでは、前期に久保田裕之先生の『他人と暮らす若者たち』を読み、後期にエリザベス・ブレイクの『最小の結婚 結婚をめぐる法と道徳』(久保田裕之監訳)に挑戦しました。学生たちからは「難しすぎる…」と怨嗟の声が聞こえてきましたが(笑)、しかし読ませて良かったと自信を持って言えます。
納富信留先生より2021年3月にいただきました。
納富信留『ギリシア哲学史』、筑摩書房、2021年3月20日。
また一つ大きなお仕事を成し遂げられました。「新型コロナ・ウィルス感染症への対応のため、全ての予定がキャンセルされ家で仕事に取り組む時間が与えられた」という状況は、多かれ少なかれ私も同じであったはずなのに――。感嘆しきりです。
「東京大学文学部哲学科では西洋哲学史を著すことが重要な仕事となってきた」という伝統を真正面から受け止め、「生涯の間に終わらせることがより重要」(697頁)としつつも、「資料の問題」と「方法論への反省」を哲学史の本質的な一部として強調したり、「学派でまとめて論じられる傾向にあった哲学者を個々独立に扱い、それぞれの独自性に焦点を当てる」(18頁)方針や、「ソクラテスをソフィスト思潮の中で扱う」など、これまで主張されてきた「納富史観」をも組み込んだ総括的なお仕事になっていると感じます。今年度はたまたま私も拙いながらギリシア哲学を講じようと思っておりましたので、興味深く拝読させていただきます。
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