疲れた。昨日帰ってきたのだが、トゥールーズ篇の前後一週間は毎日熱があり、体調が悪かった。しかし、いろんな人と喋り、飲み、食うのが「お仕事」だから強行軍。ほんと、コロックに出るたび思うのだが、ほとんどビジネスだよね。それをいかに生産的な思考のために用いるか。理想を持った現実主義者たれ、と自分に言い聞かせている。
まず、ビッグ・ニュース。実は前々から企画していた『創造的進化』日本篇が、この度本格的に始動することになった。様々な人にあたりをつけ、調整し、企画書を書き、とグランド・デザインを殆ど一人で行なったので、感慨もひとしお。10月15~20日に東京・京都にて(もう一つの地方は却下された。地元人士を恨むべし)。
次に、個人的なこと。
1)『現代思想』5月号のとある欄を執筆。フランス哲学研究の内弁慶的現状をちくり。
2)カッシーラー仏訳と序論、最終確認。三週間ほど遅れて、Annalesの第三巻が出る予定。
3)SubStanceというアメリカの雑誌の『創造的進化』特集に応募していた論文が通った。アングロ=サクソン系には受けるだろうという見通しを持っていたので(彼ら向けに書いたわけではないが)、気に入ってくれたそうで何より。
最後に、友人・知人からメールで報せを受けた新刊・雑誌を幾つか。
・ウェブ上の哲学雑誌としては小柄ながら本格的な部類に入る、P.-F. MoreauのKlêsis。最新号は、ズラヴィシュヴィリ追悼特集。ドゥルーズ解釈では必ずしも彼と一致を見たわけではないが、期待の若手だった。Autour de François Zourabichvili。この手の企画も日本の哲学界では見かけない。お互いを真剣に読み合い、議論し合い、尊敬し合うという当たり前の関係。
・éd. Beauschesneの雑誌 Revue Présentaineの新刊案内。
n°18/19 : Musique, Phénoménologies - Ontologies - interprétations
・Abécédaire de Jacques Derrida, sous la direction de Manola Antonioli. Collection Abécédaire, n°3. Éditions Sils Maria/Éditions Vrin, coédition. マノラは最近、『ドゥルーズと政治』というデカイ論文集(actes)も出しましたね。
・François Azouvi, La Gloire de Bergson. Essai sur le magistère philosophique, Gallimard, coll. "nrf essais", avril 2007. 『デカルトとフランス』が出たときから、次はベルクソンだろうと思ってました。彼は完全にコレージュ狙いですね。
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