オランダ二部リーグのVVVでプレーしていた本田は、北京五輪のとき「三連勝する」と豪語したが、チームは三連敗、自身も空回りのプレーが目立ち、「ビッグマウス」のイメージが定着しそうになっていた。
しかし昨年、そのVVVで大活躍し、見事一部リーグ昇格の原動力となった。その本田が、一部の新シーズン初戦で活躍した。以下のコメントでも随所に「俺様」的ではあるが、同時に自分の実力を冷静に見ることもできていて、「若いっていいな」と楽しい。
スポーツ選手も研究者も「なまもの」なので、常に進化したり退化したりしている。そこを見ないで、「誰それはやっぱりいい」「やっぱりダメ」というのは、あまり意味がない。
「誰も止められないところまで1年で突入したい」と言える気力は残念ながらないのだが、自分なりの努力を続けていきたい。そう心から願っている。
VVV本田「誰も止められないところまで1年で突入したい」 (2/2)
~オランダからの叫び~
2009年8月3日(月)
■オランダで議論「アフェライと本田。どっちが上か?」
試合後、1ゴール1アシストの本田にオランダメディアが殺到した。(…)
VVVのファン・ダイク監督は、「これまで『本田がオランダで一番のMF』とわたしが言ったらおかしいと思われていたが、今日はその力を見せつけてくれ た」と本田の活躍を喜んだ。その夜、ファン・ダイクはサッカーディスカッション番組に出演し、「(PSVの)アフェライと本田。どっちが上か?」と問われ た。「2人は違うタイプの選手」とファン・ダイク。「本田はより頭がいい選手だ」
PSV戦での本田はシモンスのマークに苦しみ、さらにシモンスを援護するPSVの選手の寄せに遭い、ボールを再三失った。しかし、本田はチャンスを待ち続け、少ない好機にビッグプレーを連発し、オランダ人を感嘆させた。そこがファン・ダイクの言う“賢さ”なのだろう。
「(5月31日に行われた)ベルギー代表との試合でもシモンスとはマッチアップしていたし、『お前、分かっているからな』というオーラは感じてましたし、 前半何回か来た。でも、その後は来ないんで、“あ、びびっているな”と思いながらやっていた。悪いけど、おれの勝ちかな。でも今日見た限り、まだまだおれ よりアフェライの方が驚異的かなと感じる。ケン(レーマンス)もアフェライに苦労しているなと感じた。それをもっと、おれがシモンスに感じさせるべき」
シモンスとのマッチアップ、そして2005年ワールドユース(現U-20ワールドカップ)の同期アフェライとのバトルを本田は振り返った。
「おれとしては満足していない部分がある。点を取ったことは満足しているけど、もっとやれると思っていたから。『本田はオランダリーグでもやれるやん』と いう問題ではないレベルに、おれは突入していかなければと自覚している。極端に言えば、去年の2部リーグでのおれの存在みたいに、誰も止められないという ところまでこの1年で突入していきたい。自分はまだそこまで行けていないと分かっている。それが自分の課題。だからもっとドリブルを増やしたい。若干読ま れている部分はあるけれど、それは評価されていることだからうれしい。それを自分は打開していく」
今、オランダでは「アフェライはアーセナルへいくかもしれない」という情報が流れている。
「アフェライがPSVを去ったら、本田はPSVに行くだろう」とファン・ダイク。「移籍金は2000万ユーロ(約27億1000万円)だ(笑)」
ベルデン会長が設定した移籍金は1000万ユーロ。「その価値にふさわしい選手になる」と開幕前に語っていた本田だが、ジョークながらもファン・ダイク によってその価値が2倍になってしまった。そして、PSVのサポーターは今も本田獲得についてフォーラム上で熱く語り合っている。
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