Thursday, July 31, 2014

ある試験日の一コマ

【試験監督】7時半出発→8時半大学に到着。
8時40分に試験教室に到着。座席表を貼って、10分前くらいから学生に適宜指示を与えていく。
9時、試験開始。10数分おきに時間配分に関する指示を与える。スマホや携帯しか持っていないという学生に対する配慮である。試験時間は50分。9時50分終了。答案点検で10時解散。

【研究】解答用紙を抱えたまま、産学連携センターへ。10時10分から科研等の執行に関するコンプライアンス研修である。何もこんな忙しい時期にやらなくても。1時間ちょっとのお話し。間接経費は「大学の研究環境向上のために」使われているそうだが、いったいどう使われているのか。我々に対する透明性は年を追うごとに要求度が上がっていくのに、こちらは依然かなり不明瞭である旨、指摘した。ちなみに、研究費にかかわる部署の職員の非正規雇用化は他部署よりさらに悪い印象がある。何とかすべき、と合わせて指摘。

【学生対応】11時半頃に研究室に戻り、早めの昼食をとっていると、学生が出欠訂正願いに来る。数百人の中から彼らの出欠をチェックするのは本当に大変。あっという間に時間が過ぎる。

【授業準備】もうすぐ更新講習が迫っているので、参考になる資料を教職の先生にいただきに行く。コピーしていると、次の試験監督が迫ってくる。昼食は結局食べかけのまま放置…。

【試験監督】別棟に移動して、12時50分から別棟で試験監督。1時40分まで、その後、答案確認作業などで2時ごろ終了。

【授業準備】2時から、更新講習で一緒に授業をさせていただく先生と打ち合わせ。2時40分まで。

【会議】凄まじい雷雨のなか、2時50分から4時過ぎまで。

【学生対応】教職のかつての学生が懐かしがって訪ねてきた。なにもこのタイミングじゃなくても…。4時半頃まで。

【資料整理】溜りに溜まった会議資料の整理。5時まで。

けっこう毎日こんな感じです…。「研究室に来て、どっかり椅子に座って、集中して論文読むなり、ぼんやり次の論文のプランを練る…」なんて、ここしばらくやってないです…。

Wednesday, July 30, 2014

8/3 WS《自由な主体?―”性的身体”としてのわたしたち―》@福岡大学


日時:8月3日(日)10時~
場所:福岡大学2号館 7階 27B教室

【午前の部】
10:00-10:45 米田翼君(阪大院生・九産卒業生)の修論構想発表「超個体的進化論の哲学」(仮題)
10:45-11:00 暗誦:??
10:45-12:00 宮野真生子先生(福岡大学)による午後の部への導入

【午後の部】恋愛/結婚勉強会:藤田✖宮野先生
ワークショップ《自由な主体?―”性的身体”としてのわたしたち―》
13:30-15:00 相澤信依先生(東京経済大学):「私のことは私が決める!決められる?―ピルを例に考える」
15:00-15:30 休憩(コーヒーブレイク)
15:30-17:00 古賀徹先生(九州大学):「性的自己決定と言うときの『自己』とは何か」

7/25-8/24 展覧会《芸術と経済-アートとお金の意外な関係》@佐賀大

   「芸術と経済-アートとお金の意外な関係」展のお知らせ

 佐賀大学美術館では、現在、展覧会「芸術と経済」を開催中です。
 普段は別々のものと考えているアートとお金、そして、その意外な
関係を切り口に、芸術とは何か、経済とは何かについて、新しい視点
から問い直す展示になっています。
 総合大学の美術館らしく、経済学部とタッグを組み、若い方々にも
わかりやすい展示を心がけました。どうぞ一度足を運んでみて下さい。


                                記

  展覧会:芸術と経済―アートとお金の意外な関係

  会 期:7月25日(金)~8月24日(日)
      月曜、夏季休業期間は休館
  時 間:10:00~17:00(入館 ~16:30)
  主 催:佐賀大学美術館/佐賀大学経済学部
  協 力:地域学歴史文化研究センター他
  会 場:大学美術館1階展示室&2階特別展示室

  構 成:第1章 The Money-貨幣経済のなりたちと役割
          第2章 What's the Value-お金・もの・芸術
          第3章 Circulation-循環する経済と芸術

  催 事:8月 9日(土)リレー・ギャラリートーク
                10日(日)コインデザイン・ワークショップ
                                *中学生以上の学生対象
                21日(木)15:00 講演会
                          「アートを巡る経済学」
                         (「来てみんしゃい!佐賀大学」企画)

           ※詳細はHP、もしくは美術館までお問合せ下さい

Friday, July 25, 2014

8/5 ルブラン氏Xブルジェール氏・共同討議《結婚の脱構築~フランス同性婚合法化以後》@西南学院大学

共同討議《結婚の脱構築~フランス同性婚合法化以後》

日時:8月5日(火)3時~5時半
場所:西南大学・西南コミュニティセンター2F会議室

発言者:
ギヨーム・ルブラン(ボルドー・モンテーニュ大学)
ファビエンヌ・ブルジェール(ボルドー・モンテーニュ大学)
相澤伸依(東京経済大学)
坂本尚志(京都薬科大学)
藤田尚志(九州産業大学)

趣旨:
カンギレムからフーコーへと至るフランス・エピステモロジーの政治的系譜の最良の継承者にして、SDF(ホームレス)や移民問題など現代社会の「不可視」の部分に繊細なまなざしを注ぐエッセイストとして著名なギヨーム・ルブラン氏(ボルドー大教授)。18世紀スコットランド啓蒙の美学・道徳研究から出発して、ケア倫理やジュディス・バトラーのフェミニスト理論に至るまで英米の「感性の政治哲学」とでも言うべき系譜に通暁したファビエンヌ・ブルジェール氏(ボルドー大教授)に、気鋭のフーコー研究者である相澤伸依氏(東京経済大学)、坂本尚志氏(京都薬科大学)を迎えて、昨年5月17日に同性婚法が成立して以後、結婚をめぐる動きが再び激しくなりつつあるフランスなどを例に、「結婚の脱構築」について共同討議を行ないます。

入場無料 講演はフランス語・通訳あり

【主催】科学研究費補助金・若手研究(B)「フランス現代哲学における主体・個人・人格概念(家族の解体・再構築を軸に)」(研究課題番号:25870989)

【助成】 日本学術振興会平成26 年度外国人招へい研究者事業(短期)

【共催】西南学院大学文学部フランス語専攻

【連絡先】九州産業大学国際文化学部藤田研究室 hfujita[at]ip.kyusan-u.ac.jp


Saturday, July 19, 2014

近況、仕事の予定

ここ数週間ほど体調を崩していて、なかなかつらかった。ようやく少しずつ復調の兆しアリ。ただ、体調を崩していた間に滞っていた仕事がまた襲い掛かってくる。蓄積した仕事のせいで体調が崩れたのに、これじゃあ悪循環から抜け出せない…。

学内の仕事が山積し(授業、学生対応、委員会、重要業務、大学首脳との話し合い)、学外業務もあり(学会・研究会の仕事、それ以外の飛び込みのシンポなどの仕事)、それ以外に研究だけでも、

5月10日 エラスムス第一講&第二講@法政

5月 『週刊読書人』書評

5月17日 合同ゼミ@九産

5月23日 エラスムス第三講→ヴュナンビュルジェ講演会通訳&対話者@法政
5月24-25日 仏文学会@お茶大

6月8日 ドゥルーズ・カンファレンス@阪大

6月28-29日 日本哲学会@北大

7月 デリダ翻訳一部提出


今後の予定としては、

7月 九哲会論文仕上げ

7月 09シンポ原稿

8月2日 更新講習

8月3日 合同ゼミイベント

8月 ルブラン講演会 

夏休み デリダ翻訳残り

2014年9月 宮野さん合評会

2015年3月 デリダ大学論@西山さんパリ・セミナー

2015年3月 フランス現代思想の共同体論(70枚程度)

2015年8月31日 ベルクソンとリクール(25枚程度=9,500~10,000字)

Friday, July 11, 2014

7/19 社会倫理研究所2014年度第2回懇話会《ヒト胚研究をめぐる人格主義生命倫理学の展開》@南山大学

各  位

                                                     南山大学社会倫理研究所


                 南山大学社会倫理研究所2014年度第2回懇話会開催のお知らせ【再掲】


 下記のとおり懇話会を開催致しますのでご案内申し上げます。皆様のご参加をお待ちしております。


                                                  記


■日時: 2014年7月19日(土)14:00~17:00

■会場: 南山大学 名古屋キャンパス R棟3階 R32教室
        アクセス → http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/navi/nagoya_main.html?15_5_4

■演題: ヒト胚研究をめぐる人格主義生命倫理学の展開

■講師: 秋葉 悦子(あきば・えつこ)(富山大学経済学部経営法学科教授)

■趣旨:
山中伸弥教授のiPS細胞研究は、2012年にノーベル賞を受賞しましたが、ヴァチカンが主導する人格主義生命倫理学も、早くから教授の
研究を支援してきました。それは、iPS細胞研究が、ヒトの初期胚、すなわち生まれたばかりの人格を犠牲にせずに、倫理に適った方法
で生物医学研究を推進するものだったからです。ヒト胚研究をめぐる国際的な論争の中で、人格主義生命倫理学が果たしてきた役割とは
いかなるものだったのか。長年人格主義生命倫理学の研究に取り組んで来られた秋葉先生をお招きしてお話いただきます。

■コメンテーター: 丸山雅夫(まるやま・まさお)(南山大学社会倫理研究所長/南山大学大学院法務研究科教授)

■講師紹介:

秋葉悦子(富山大学経済学部経営法学科教授)

《略歴》
上智大学大学院法学研究科博士後期課程修了。
上智大学法学部助手、国立精神神経センター・精神保健研究所研究員等を経て、現職。
2004年からヴァチカン生命アカデミー客員会員。

《専門領域》
刑事法学、生命倫理学・生命法学、医事法学

《主要著作》
『ヴァチカン・アカデミーの生命倫理:ヒト胚の尊厳をめぐって』(知泉書館、2005年)
『人の始まりをめぐる真理の考察』(毎日新聞社、2010年)
『人格主義生命倫理学:死にゆく者、生まれてくる者、医職の尊厳の尊重に向けて』(創文社、2014年)


■主催: 南山大学社会倫理研究所

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参加費は無料です。
出席なさる方は事前に下記までご連絡をいただけましたら幸いです。当日参加でも結構です。

≪連絡先≫
南山大学社会倫理研究所
〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18
Phone: (052)832-3111(内線3413,3414) Fax: (052)832-3703
E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp
HP: http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/ISE/index.html

Tuesday, July 01, 2014

7/6 人文社会系若手研究者セミナー@恵比寿・日仏会館

宮代康丈(慶應義塾大学)「トクヴィルにおけるリベラリズムと共和主義」
中村隆之(大東文化大学)「クレオール再論」
馬場智一(長野県短期大学)「ヤコブ・ゴルディーンと「ユダヤ哲学」」
司会 伊達聖伸(上智大学)


 今回の若手研究者セミナーは、宮代康丈、中村隆之、馬場智一の各氏をお招きし、それぞれの専門性を踏まえた研究成果や現在の関心のありかを、専門外の聴衆にもよくわかる語り口で話していただきます。
宮代氏は、トクヴィルをはじめとするフランス政治哲学を中心にパリで長いあいだ研鑽を積まれ、ソルボンヌの哲学科で講師を務めた経歴の持ち主です。訳書に、ジャック・ブーヴレス『アナロジーの罠―フランス現代思想批判』(新書館、2003年)、アントワーヌ・コンパニョン『アンチモダン――反近代の精神史』(名古屋大学出版会、2012年、共訳)があります。
中村氏は、フランス語圏文学、カリブ・アフリカ地域研究が専門で、『カリブ―世界論』(人文書院、2013年)、『フランス語圏カリブ海文学小史』(風響社、2011年)を刊行しています。エドゥアール・グリッサンやエメ・セゼールについての翻訳があり、今回は〈クレオール〉の今日的可能性について論じていただきます。
馬場氏は、哲学・倫理学・思想史とりわけレヴィナスとユダヤ思想を専門とし、層の厚い日本のレヴィナス研究のなかで若手を代表する一人です。著書に『倫理の他者 レヴィナスにおける異教概念』(勁草書房、2012年)、訳書にアラン・バディウ『世紀』(藤原書店、2008年、共訳)などがあります。
哲学・思想・歴史を横断しながら自由に討議する開かれた相互啓発の会にしたいと思います。ふるってご参加ください。それぞれの論者は発表が45分、討論15分を予定しています。

プログラム
14h00  開会 三浦信孝・廣田功

14h10 宮代康丈(慶應義塾大学准教授)
二つのデモクラシー?トクヴィルにおけるリベラリズムと共和主義の問題
15h10 休憩

15h20 中村隆之(大東文化大学専任講師)
クレオール再論

16h20 休憩

16h30馬場智一(長野県短期大学助教)
ヤコブ・ゴルディーンと「ユダヤ哲学」

17h30 閉会


宮代康丈 (みやしろ やすたけ) : 慶應義塾大学総合政策学部准教授。パリ第四大学博士(哲学)。最近の論文に、    « L’humanisme est une éthique. Penser la critique lévinassienne de l’antihumanisme » (Keio SFC Academic Society, 2014),  « Égalité ou excellence ? L’Université face à la démocratie » (in Alain RENAUT, Politiques universitaires et politiques de développement, PUPS, 2013), « Une fondation réflexive du solidarisme. Étude philosophique sur la pensée de Léon Bourgeois » (Keio SFC Academic Society, 2012).
二つのデモクラシー?トクヴィルにおけるリベラリズムと共和主義の問題最良のデモクラシー体制は何か?この問いをめぐって、政治哲学では数十年来、リベラリズムと共和主義が対立している。この対立はひどく錯綜している。フランスでも英米でも、共和主義はリベラリズムの批判というかたちで再評価されている。ところが、フランスにおいて共和主義は共同体主義への対抗軸として示されることが多い一方で、英米の現代共和主義者のなかには、フランス流の共和主義を共同体主義の一変種と捉える論者もいる。リベラリズムと共和主義の対立に加えて、共和主義内部の相違も含む複雑な争点を解き明かすために、政治哲学においてリベラルとも共和主義者ともみなされるアレクシ・ド・トクヴィル(1805-1859)の思想を取り上げて分析し、リベラリズムと共和主義という二つのデモクラシー哲学にそれぞれいかなる論点と展望があるのかを明らかにしたい。

中村隆之(なかむら・たかゆき):東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了。博士(学術)。現在、大東文化大学外国語学部専任講師。著作に『カリブ-世界論』(人文書院、2013年)、訳書にエドゥアール・グリッサン『フォークナー、ミシシッピ』(インスクリプト、2012年)ほか。
クレオール再論:〈クレオール〉という言葉を聞く機会が少なくなった。マルティニックの作家たちによる〈クレオール〉の文学宣言からすでに四半世紀が経ち、この語と共に(再)注目されたカリブ海作家もいまやフランス語文学の代表格(グリッサン、シャモワゾー、コンデ等々)と認識されているのだから、当然といえば当然である。しかし〈クレオール〉が、いわゆるクレオール作家の代名詞を越えて、20世紀から21世紀にかけての転換期に(とりわけ日本語圏で)さまざまに論じられてきたことは、この語が単に輸入思想の新奇な目印ではなく、来るべき世界を展望するための有効な視座を印していたと予感されていたからではなかったか。世界状況と社会環境が1990年代よりも深刻に悪化し、進歩的・成長的展望がもはや無効な今日の閉塞した状況において〈クレオール〉は改めて論じられるに値する。この語がどのような背景で生まれ、カリブ海フランス海外県の作家たちによってなぜ提唱されたのか。カリブ海はどのような歴史をたどってきた地域なのか。カリブ海の民が経験した「近代」への省察から生まれた〈クレオール〉思想の豊かさを提示したい。

馬場智一(ばば・ともかず):パリ-ソルボンヌ大学大学院第五研究科博士課程修了、博士(哲学)。博士(学術・一橋大学)。現在、長野県短期大学助教。単著に『倫理の他者 レヴィナスにおける異教概念』(勁草書房、2012年)。共著にFigures du dehors — Autour de Jean-Luc Nancy (Danielle Cohen-Levinas, Gisèle Berkman (eds.), Éditions Nouvelles Cécile Defaut, 2012)ほか。翻訳に『ソドム 法哲学への銘』(共訳、月曜社、2010年)ほか。専門は哲学、倫理学、思想史。
ヤコブ・ゴルディーンと「ユダヤ哲学」:哲学上の論争は、哲学史の解釈を巡る論争でもある。西洋哲学を存在の忘却の歴史とみなしたハイデガーに対し、レヴィナスが存在論的な暴力による不正の歴史を同じ西洋哲学に認めた。レヴィナスの年上の友人だったゴルディーン(Jakob [Jacob] Gordin 1896-1947)は、「キリスト教的方向性」と「ユダヤ教的方向性」を二つの軸とする独自の西洋哲学史をレヴィナスに先立ち構想していた。マイモニデスとコーヘンが代表する「ユダヤ哲学」は、無限判断をその核心の論理とする。ゴルディーンはベルリンのユダヤ教学研究所在籍時に著した博士論文でこの論理の歴史とその詳細を検討している。本発表ではこの博士論文に基づいて無限判断が一体どのようなものなのかを紹介したのち、「ユダヤ哲学」という構想がもつ哲学(史)的な意義について、同時代の哲学者らとの比較対照を通じ少し踏み込んで考えてみたい。

会場:
日仏会館5階501会議室
日仏会館2階メインエントランスより入館、エレベーターで5階へお上がり下さい。
定員32名