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12月22日と23日の二日間かけて、
WINCの周辺で共同研究をしてきた仲間たちが連携して、
《文化と記憶のポリティクス》という統一企画を開催します。
まず22日月曜日は、
「アメリカ」における日本思想史研究の二つの試みから」
と題するセッションです。
わたしたちがずっと共同歩調をとってきたコーネル大学での酒井さ
そしてそこからUCLAに移られたばかりの平野さんのお二人に関
二冊の英文の本を取り上げます。
一冊は、酒井直樹さんの思想的なインパクトを主題とした
The Politics of Culture: Around the Workof Naoki Sakaiです。
これを編集したのは、やはりかつて日本留学中に
WINCに合流してくださっていた
リチャード・カリッチマンさんやジョン・キムさんです。
もう一冊は平野克弥さんの日本近世をめぐるご著書
The Politics of Dialogic Imagination:
Power and Popular Culture in Early Modern Japanです。
この二冊を一気にとりあげますが、コメンテーターは、
本橋哲也さん、坪井秀人さん、葛西弘隆さんが快諾してくださいま
それに対して、アメリカからこのためにお越しくださる
酒井直樹さんと平野克弥さんがリプライをされます。
(一度に二冊の英文の本は、課題として多いのですが、
このお知らせも期日が迫ってのものですので、
今回の企画を機会に読書リストに加えるか決めよう、
というくらいの気持ちで気楽に参加してくださって構いません)。
つづく23日火曜日は、
二つ目のセッションとして、
戦後沖縄におけるもっとも重要な文学的媒体のひとつでもある、
『琉大文学』復刊を記念して、
「冷戦文化と沖縄-『琉大文学』復刊を通じて想起する50年代」
と題する企画をします。
司会は鳥羽耕史さん。
報告者は沖縄から駆けつけてくださった我部聖さんと、
広島大学からいらっしゃる川口隆行さんです。
コメンテーターは沖縄史研究者の戸邊秀明さんですから、
強力な布陣です。
三つ目のセッションは記憶論をめぐるラウンドテーブルという形を
「〈戦後70年〉という課題と、記憶のポリティクスの現段階」と
「戦後レジュームの終焉」が叫ばれている今において、
戦争の記憶をめぐる戦後の抗争をどう論じるべきかについて、
率直な討議の場を開く予定です。
WINCのみなさんにとってはおなじみの
成田龍一さん、長志珠絵さんや石原俊さんとともに、
昨年『記憶としての日中戦争--インタヴューによる他者理解の可
を上梓なさって注目された、
石井弓さんも初めてお招きします。
問題提起と進行役は岩崎稔さんです。
あらためて整理しますと、三つの企画は以下のようになります。
《文化と記憶のポリティクス》
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■ 日時 12月22日月曜日から23日火曜日 それぞれ午後1時から
■ 場所 東京外国語大学海外事情研究所 研究講義棟4階427
※ 東京外国語大学の住所は「府中市朝日町3-11-1」です。
西武多摩川線(中央線武蔵境駅にてのりかえ)多磨駅 下車徒歩4分
あるいは、京王線 飛田給駅下車北口からの循環バスで5分、
「東京外国語大学前」下車です。
東京外国語大学のホームページ上の案内図を参考にしてください。
URLは、http://www.tufs.ac.jp /access/tama.htmlです。
■ 第一セッション
〈アメリカにおける日本思想史研究の二つの試みから〉
12月22日月曜日 午後1時から5時まで
▽課題文献
Richard Calichman, Kim Nanjun,
The Politics of Culture: Around the Workof Naoki Sakai,
Routledge/Leiden Series in Modern East Asian Politics and History, 2013.
Katsuya Hirano, The Politics of Dialogic Imagination:
Power and Popular Culture in Early Modern Japan,
University of Chicago Press 2013.
▽コメンテーター
本橋哲也さん(東京経済大学、カルチュラルスタディーズ)
坪井秀人さん(日本文化研究センター、文学研究)
葛西弘隆さん(津田塾大学、政治思想)
▽リプライ
酒井直樹さん(コーネル大学、思想史)
平野克弥さん(カリフォルニア大学ロサンゼルス校、歴史学)
■ 第二セッション
〈冷戦文化と沖縄-『琉大文学』復刊を通じて想起する1950年
12月23日火曜日 午後1時から3時30分まで
▽報告者
我部聖さん(沖縄大学、沖縄近現代文学)
川口隆行さん(広島大学、文学・思想史研究)
▽コメンテーター
戸邊秀明さん(東京経済大学、歴史学)
▽司会
鳥羽耕史さん(早稲田大学、日本語文学研究)
■ 第三セッション
「『戦後70年』という課題と、記憶のポリティクスの現段階」
12月23日火曜日 午後4時から6時まで
▽ラウンドテーブル
成田龍一さん(日本女子大学、歴史学)
石井弓さん(東京大学、中国地域研究、オーラルヒストリー)
長志珠絵さん(神戸大学、日本史)
石原俊さん(明治学院大学、歴史社会学)
▽司会と問題提起
岩崎稔さん(東京外国語大学、記憶論研究)
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