Wednesday, November 26, 2014

11/28 サッカー・郊外・ネーション―――フランスのスポーツと 人種・階級問題

●題目:サッカー・郊外・ネーション―――フランスのスポーツと
人種・階級問題

●講師:ステファン・ボー氏(パリ西ナンテール大学教授)

●日時:2014年11月28日(金曜日) 10:00?12:00

●場所:一橋大学西キャンパス 本館一階特別応接室

http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html 図
の9番の建物です)

●使用言語:フランス語・逐次通訳あり

●司会:森千香子(本学法学研究科准教授)

●通訳:村上一基(本学社会学研究科博士課程)

●内容: フランスは全人口の20%(約1200万人)を移民一世・二世が占める「移民大国」であり、南欧からアフリカ大陸の旧植民地まで多様な地域出身の移民は、サッカー競技人口でも大きな割合を占める。なかでも貧しい移民が集住する郊外の団地地域では、サッカーを「貧しさから抜け出す手段」と考えて、打ち込む子どもの数
が多い。1998年の自国開催W杯での優勝以後、フランスサッカー代表チームは多民族化する社会の「成功例」として賞賛され、国民的スターとして扱われてきた。ところが2010年南アフリカW杯で代表選手がストライキを起こしたのをきっかけに、代表選手はフランスの名誉を汚した「裏切り者」として激しい非難に晒されるようにな
った。わずか十数年の間に、このような評価の違いが生じたのはなぜか?――このような変化の背景を、フランス社会学界の第一線で活躍するステファン・ボー教授に、人種・階級・スポーツ市場という切り口から分析していただきます。どうぞふるってご参加ください。

●講師紹介:1958年アヌシー生まれ。フランス社会科学高等研究院(EHESS)で博士号を取得(社会学博士)後、高等師範学校(Ecole normale sup?rieure)教授を経て、2014年10月より現職。モーリス・アルヴァックス研究センター研究員兼任。綿密な質的調査を通した労働者階級(移民を含む)の生活世界の変容に関する一連の業
績で高い評価を受け、近年はサッカーを通した人種・階級問題の分析に精力的に取り組む。主著にRetour sur la condition ouvri?re, 1999(『労働者の条件への回帰』M.ピアルーとの共著), 80 % au bac, et apr?s ? 2002(『高校卒業資格80%の後は?』), Pays de malheur !, 2004 (『イヤな国!』ユネス・アムラニとの共
著), Tra?tres ? la nation ? 2011(「ネーションの裏切り者?」フィリップ・ギマールとの共著)など。

●主催  一橋大学森千香子ゼミ/一橋大学国際交流セミナー

●協賛  大阪大学国際共同研究促進プログラム「人文科学における日仏研究交流拠点の形成-思想・教育・臨床を中心として-」/科学研究費補助金・基盤研究(C) 「EUにおけるレイシズムの新展開と社会構造の比較研究」

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