実際、ギトンのこの著作もLa Jeunesse de Bergsonと名付けられてもよい著作である。目次を訳出しておこう。
序論
第一章:vocationに関する省察
第二章:イメージと名残(images et vestiges)要するに「ベルクソンの顔が写った写真と彼の筆跡」(des visages et des écritures de Bergson, p. 31)のこと。
第三章:平和な少年時代(Paisible adolescence)辞書には「青年期」とか「思春期」という訳語が載っているが、「男は14~20歳、女は12~18歳くらいを指す」という補足説明を見るかぎり、現代的感覚からすると「青年期」は20代のような気がする。「思春期」は別のニュアンスが入ってきそうだし。
第四章:オーヴェルニュでの修行時代(Les années d'apprentissage en Auvergne)
第五章:或る肖像画のための素描
第六章:ベルクソンにおけるvocation mystique
終章:ベルクソンの運命(Destinée de Bergson)
付録・若書き or 初期習作(Travaux de jeunesse):エコール・ノルマルでの二つの小論文
というわけで、この本のタイトルとしてのvocationを訳すには、第一章と終章をもう一度読んでみるほかない。(続く)
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