仲良くしていただいている中京大学の山崎敦先生は、2022年6月7日の私信にて、
普段から発揮されている鋭い観察眼を拙著の装丁に向けてくださいました。山崎さんのお許しを得て、軽妙な筆致の文章を一部引用させていただきます。
中からでてきた本を手に持ってみて、
まず、そのズシリとした量感にはっとしました。
そして薄暗いなか、酔眼をこすりながら、
その壮麗かつキュートな装画にため息がもれました。
思わず帯を外しましたよ。
帯を外してまで眺めるに値するような装画など、
めったにありませんから、藤田さん、これは好運でしたね。
で、その帯の「止まって」の「て」上あたりに描かれた、
一瞬、ナメクジのように見えなくもない、
舌(影?)の出た球体は、装画本体から
飛び出てきた跳ねるガラス玉なのでしょうか。
もしそうなら、いや、そうでなくても、
そんな細かいところにまで神経のいきとどいた造作に、
ただもう感嘆するばかりです。
拙著の装丁は、装丁者の伴野亜希子さん(平井靖史さんのムサビ時代からの旧友)
と何度も話し合って完成に至ったものなので、お褒めいただけて本当にうれしい限りです。
伴野さんと編集者の関戸詳子さんのご許可をいただき、
ここに完成に至る幾つかの試作バージョンを公開いたします。
何がどう変わっているのかをお楽しみいただければ。
カバーver.1(2021年12月16日)
カバーver.4(2022年01月20日)3タイプ提示
No comments:
Post a Comment