細かいことが積み重なって、一日でスランプを脱することができた。
昨日、一本論文の校正を終えた(もう一本は二日ほど締め切りを延ばしてもらった)。集中できたのはほんの一二時間だったけれど、その割にはいいバージョンアップが出来たと思う(もちろん二ヶ月来、体のどこかでずっと考え続けてはいた)。それもこれも校正(査読)レポートが的確に問題を指摘してくれたおかげである。
こういうのはテニスと同じだ。こちらがある程度の力でそこそこいい場所に打ち込んでも、向こうが「ホームラン」ならそもそもゲームは成立せず、こちらもよりいいショットを打つ機会がない。
的確な指摘、というのは空いていたいい場所に的確に打ち込んできてくれたということで、それによってこちらはさらに厳しい場所を狙って打ち返すことができる。
査読者の狙いは論者の最大限を引き出すことにあるのだから、へこませてみてもしょうがない。論者の力を見極めつつ、「こいつならこの程度に打ち返しておけば、さらに厳しいところに打ち返せるだろう」という頃合いのショットを正確に放つことが査読者には求められるわけだが、これはなかなか難しい仕事だ。
どなたか存じ上げませんが、ありがとうございました。
今年の論文第一号がこうして終わった。さて次は仏語論文。
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