Wednesday, December 27, 2006

おばあちゃんは追いかけない

2006年11月24日付の『中国新聞』社説が的確に指摘している。

 川崎市は事件が頻発した十年前、教員向けに冊子を作った。襲われた人たちは高齢、病弱、障害者で、「襲撃はいじめと同質」と分析。加害者の少年も周囲から疎外されていたとしている。
 時を経ても、構造は変わらないようだ。景気は「いざなぎ」を超え戦後最長という半面、正社員になれず希望が持てない人がたくさんいる。いじめや虐待が毎日のように発覚する。「勝ち組」と「負け組」に選別され、不満が弱い方へ向く傾向がありはしないか。
 ホームレスへの偏見も根強い。広島市の聞き取り調査では、ホームレスになった原因の四割は倒産や失業。リストラや公共事業削減のしわ寄せが表れている。「気まま」「怠け者」といった見方は正しくない。住まいを確保して、就労、自立を促す策も必要である。
そう、こういったことすべてはつながっている。誰を、何を批判すべきなのか。見間違えるべきではない。

ノンポリのインテリでいることも、インテリ嫌いのアクティヴィストでいることもたやすい。私は確信している。どれほど抽象的な思考に没頭しているように見えても、真の知識人は決して現実から目をそむけない、と。どれほど社会的・政治的な行動に没頭しているように見えても、真の活動家は決して理念のもつ力を軽視しない、と。


<教育再生会議>素案提示も、委員から不満続出
12月21日11時6分配信 毎日新聞
 政府の教育再生会議の全体会議が21日午前、首相官邸で開かれ、来年1月の第1次(中間)報告に向け、学力向上やいじめ防止など5項目を柱とする素案を各委員に提示した。これに対し「議論したテーマが削除され納得できない」(渡辺美樹ワタミ社長)などの不満が続出。義家弘介担当室長が「(了承は)これから」と語るなど、取りまとめは難航必至だ。
 安倍晋三首相はあいさつで「法律を改正すべきは改正し、予算も充当していく」と報告を重視する考えを示した。
 素案は、社会人の教員への中途採用や授業時間数の増加、いじめなど問題行動を起こす子への出席停止を提言。基本的な考え方で「家庭、地域社会、経済界、メディアが当事者としての自覚を欠いた」と批判している。
 これに対し委員からは大学の9月入学の削除や「ゆとり教育の見直し」の明記を見送ったことに不満が噴出。「メッセージ性が弱い」(中嶋嶺雄国際教養大理事長)と具体的な政策を盛り込むよう求める声が相次いだ。山谷えり子首相補佐官は終了後の記者会見で、こうした不満について「今後議論を詰めていきたい」と述べるにとどまった。【平元英治】
最終更新:12月21日12時56分


足の悪い高齢女性ら狙いひったくり、少年6人を逮捕
12月19日14時8分配信 読売新聞
 高齢の女性を狙ってひったくりを繰り返していたとして、警視庁少年事件課と小松川署は19日、東京都江戸川区内の中学3年男子生徒ら、14~15歳の少年6人を窃盗容疑で逮捕したと発表した。
 被害に遭った女性7人は65~83歳で、うち4人は足が悪く、歩くのにつえや手押し車を使っていた。
 調べに対し、少年たちは「つえを持っているようなお年寄りの女性なら、追いかけて来ないと思った」などと供述しているという。
 調べによると、6人は今年5月5日午後2時30分ごろ、同区松江7で歩いていた女性(70)に自転車で近づき、追い抜きざまに現金約7万円入りの手提げかばんを奪い取るなど、7月までに同区内で計7回、被害総額約16万4000円のひったくりをした疑い。
最終更新:12月19日14時8分


「おばあちゃんは追い掛けない」=高齢女性狙いひったくり-中学生6人逮捕
12月19日13時1分配信 時事通信
 高齢女性ばかりを狙いひったくりを繰り返したとして、警視庁少年事件課と小松川署は19日までに、窃盗容疑で、東京都江戸川区に住む中学3年の男子生徒(14)ら男子中学生6人を逮捕した。調べに対し、「おばあちゃんだから追い掛けてこないと思った」と供述している。 
最終更新:12月19日13時1分


<路上生活者殺害>殺人発覚後も襲撃重ねる 中2少年ら
12月20日15時6分配信 毎日新聞
 愛知県岡崎市の河川敷で無職、花岡美代子さん(当時69歳)が殺害されるなどした路上生活者襲撃事件で、中学2年の少年(14)=強盗殺人の非行事実で補導=らのグループが花岡さん殺害後も、「もっと金が欲しい。別の路上生活者を襲おう」と謀議し、襲撃を重ねていたことが20日、分かった。県警岡崎署捜査本部は悪質さが際立つとして、他の関与事件の特定を急いでいる。また、少年らが襲撃に使った凶器の多くは、花岡さん殺害を含め現場で調達していたことも分かった。
 調べでは、岡崎市内では先月、路上生活者が襲撃される事件が少なくとも8件発生。この多くに、同市内のいずれも14歳の中学校2年の少年3人(事件当時14歳1人、13歳2人)と逃走中の無職の男(28)のグループが関与したとみられる。
 このうち、少年2人は(1)同市明大寺町の殿橋南側河川敷で11月19日午前0時ごろ、警備員男性(39)から約5000円入り財布を強奪(2)同市板屋町の河川敷で同1時ごろ、花岡さんを殺害(3)同市真宮町の真宮遺跡で同3時10分ごろ、男性(56)を襲い小屋に放火――の3件の順で、襲撃を続けたことを認めた。 さらに、少年らは花岡さんの遺体が同20日朝に発見され、21日に殺人事件として捜査が始まったのを報道で知りながら、22日午前4時半、殿橋南側で再び同じ警備員男性を襲い、6500円を奪った疑いが浮上。この際、「(前回襲われたことを)警察に密告しただろう」などと男性を脅していたという。
 一方、花岡さんは解剖の結果、棒状のもので殴り殺されたことが分かったが、捜査本部は凶器とみられる複数の棒を現場で押収した。真宮遺跡の事件では男性の襲撃に鉄パイプが使用されたが、これらもその後、遺跡近くで発見、押収された。捜査本部は、凶器を持ち歩くと目立つことから、少年らが凶器になりそうなものを現場付近で調達し、襲撃後はその場に遺棄したとみている。 花岡さんへの暴行は特に激しく行われ、河川敷で殴打を加えた後に川に突き落とすなどしていた。少年は「4人で徹底してやった」などと供述しており、捜査本部は花岡さんへの暴行がエスカレートした理由や奪った金品の捜査を続ける。最終更新:12月20日15時6分


<いじめ自殺>先輩隊員が暴行 事実隠す 空自浜松基地
12月20日15時4分配信 毎日新聞
 航空自衛隊浜松基地(静岡県浜松市)が、隊員の内部暴力の懲戒処分を発表する際、暴力を受けた男性隊員がその後自殺した事実を隠して発表していたことが20日、分かった。男性隊員の両親は「先輩からのいじめが原因」と訴えていたが、同基地からは「行き過ぎた指導があった」としか説明はなかった。両親は「『いじめられれば泣き寝入り』ということかもしれないが、そうはしたくない」と話している。
 同基地によると、基地内にある第1術科学校の30代の2曹が04年3月~昨年11月ごろ、20代後半の男性隊員に対し、20~30回にわたって殴るけるの暴行を繰り返した。同基地は今月15日、「2曹に行き過ぎた指導があった」として停職5日の懲戒処分とし、報道機関に発表した。暴力を受けた男性隊員は昨年11月、浜松市内の自宅で自殺しているが、その事実については発表しなかった。
 関係者によると、男性隊員は日ごろから周囲に「隊内でいじめを受けている」と漏らしていたという。両親は「『人間性を失っていて生きていけない』など、2曹に書かされた『反省文』が残されていた。隊内のいじめが自殺の原因だ」と主張し、同基地に説明を求めていた。
 同基地は、男性隊員の自殺から1年以上過ぎてようやく2曹を処分したが自殺には触れなかった。両親は「(処分翌日の)16日に術科学校長が説明に来たが、『行き過ぎた指導』というだけで、最後まで十分な説明がなかった」と憤っている。
 空自第1航空団司令部は毎日新聞の取材に、2曹の暴力について「仕事熱心のあまりの行為で、いじめではないと聞いている。被害者に外傷などがなく、長期間気付かなかった」と説明。男性隊員の生死については「処分とは関係がなく、個人も特定されるので答えられない」と回答した。【望月和美】最終更新:12月20日15時6分

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