3月28日(月)、パリで行われた西山さんのCIPhのゼミにゲストとして招かれ、発表させてもらった。当日、あらかじめタイトルは用意していかなかったのだが、全体をまとめると、
Négociations - à partir de Derrida
という感じだろうか。日本語ですでに発表したものに、今回のフランス滞在中のユーロフィロゾフィー・ゼミで練ってきたものを加味した。
学生さんたちの滞在記(フランス体験)を読んで、自分の学生たちにも声を掛ければよかったかなあと少し後悔。
でも、最近はリスク管理ばかりうるさく、斬新な発想には極度に保守的な態度を示すという風潮を感じてもいるので、西山さんのような試みはまたいずれ、自分のスタイルが認められてからということにしよう。
私の発表に日本人留学生の数が少なかったということを西山さんはしきりに嘆いておられたが、私は別に気にしていない。フランスの友人edが来て、議論を仕掛けてくれたというだけで十分。むしろ他のフランス人の友人たちに声を掛けなかったことを悔いている。
日本人に限らず、また留学生に限らず、人というのは正直なものである。面白そう(intéressant)、何か起こりそう、と思えば来るし、思わなければ来ない。広い意味で「利害関係(intérêt)がある」と思えば来るし、ないと思えば来ない。そういうものだ。これから国際的に活躍していきたいと望む若手の哲学・思想研究者がそういう姿勢でいいかどうかはともかくとして。
認知度が低いのは仕方がない。実力がないだけのことである。また、実力がないのに、あるふりをしようとも思わないし、無理に獲得しようとも思わない。やりたいことをやり、やれることをやるだけだ。
今までもむしろそれを基本にやってきた。振り返らない。人のせいにしない。自分の直すべきところだけを見つめる。探すべき未来はその先にある。
ひとまず新学期が始まる。
No comments:
Post a Comment