Monday, November 10, 2014

12/6 科学の予見の不確実性と社会(南山大学社会倫理研究所シリーズ懇話会「3.11以後何が問われているのか」第7回)

 2014年11月10日

各  位

                                                     南山大学社会倫理研究所


         南山大学社会倫理研究所シリーズ懇話会「3.11以後何が問われているのか」第7回開催のお知らせ


 下記のとおり懇話会を開催致しますのでご案内申し上げます。皆様のご参加をお待ちしております。

                                                  記

■日時: 2014年12月6日(土)14時00分~

■会場: 南山大学 名古屋キャンパス R棟3階 R32教室
        アクセス → http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/navi/nagoya_main.html?15_5_4

■第7回テーマ: 科学の予見の不確実性と社会

■全体趣旨:
2011年3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故は、日本に住む人々に大きな衝撃を与えました。それから3年を経て、表面
上は、3.11以前の社会とそれを根底で支えてきた価値観が復帰しつつあるようにも見えます。しかし、3.11以後私たちに突き付けられた
様々な問いは、今もなお厳然として私たちの前にあり、依然として私たちからの応答を待っているのではないでしょうか。今回の懇話会
では、「科学の予見の不確実性と社会」をテーマに二人の講師にご講演をいただき、共に考えていきたいと思います。
*シリーズ懇話会第1回~第5回については、講演録として閲読いただけます。
  http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/ISE/japanese/publications/book/2013shinsai-book.pdf

■演題1: 地球科学はどのような社会的役割を果しうるか-その可能性と限界
■講師1: 鷺谷 威 氏(名古屋大学減災連携研究センター 教授)
■趣旨1:
地球科学は自然災害、エネルギー、環境など社会的関心の高い課題を扱います。現実の地球は非常に複雑な構造を持ち、気候変動や大地
震のように非常に長い時間スケールで生じる事象も多いため、発展途上にある現在の地球科学は、残念ながら社会のニーズに十分応えら
れていません。東日本大震災では、そうした科学の実力と社会の期待のギャップが顕著に現れました。一方、社会が直面する課題解決に
専門的な知見は必要不可欠であり、地球科学が果たすべき役割は厳然としてあります。地球科学者の社会的責任とは何か、どうすればそ
の社会的役割を果たしていけるのか、考察したいと思います。

■演題2: 「市民科学」の役割と課題-原発事故が浮き彫りにしたもの
■講師2: 菅波 完 氏(高木仁三郎市民科学基金事務局)
■趣旨2:
福島第一原発事故により、私たちは、これまで依存してきた「安全神話」の見直しを迫られました。専門の科学者・技術者からの情報や
説明、あるいは政府や自治体の対応に不安を抱いた一般市民が、様々なかたちで、自ら調べ、考え、行動を起こしました。高木仁三郎市
民科学基金は、そのような市民の取り組みへの助成を行い、また、「原子力市民委員会」を発足させ、脱原発社会の構築に向けての政策
提言にも取り組んできました。それらの活動事例を紹介するとともに、今後の科学技術をめぐる社会的な議論や政策決定のあり方につい
て、参加のみなさんとともに議論を深めたいと考えています。

■講師紹介:
鷺谷 威(さぎや・たけし)
東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻博士課程中退。
国土地理院を経て2003年から名古屋大学環境学研究科助教授。
2008年同教授。2012年より名古屋大学減災連携研究センター教授。
専門は地殻変動学。
2011年から2012年まで日本地震学会東北地方太平洋沖地震対応臨時委員会委員長を務めた。

菅波 完(すげなみ・たもつ)
1966年東京都生まれ。
1990年に京都大学理学部を卒業し三菱銀行(当時)に入社、中小・大規模法人への融資・関連取引等を担当。1997年8月まで在職。
1997年9月にWWFジャパンに転職。総務・経理・会員窓口を担当するかたわら、諫早湾干拓問題等の干潟保全活動にもかかわる。
2002年8月まで在職。
2002年9月から高木仁三郎市民科学基金事務局。
あわせて以下の活動等を兼務
「有明海漁民・市民ネットワーク」事務局長(2006年6月~)
「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」事務局長(2007年8月~)
「JBC・CSR基金」事務局(2007年11月~)
「ラムサール・ネットワーク日本」事務局(2009年9月~)
「脱原発弁護団全国連絡会」事務局(2011年10月~)
「原子力市民委員会」原子力規制部会コーディネータ(2013年4月~)

■主催: 南山大学社会倫理研究所

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