Thursday, April 11, 2013

4/12 オリヴィエ・ヴィヴィオルカ講演会「フランスにおける第二次世界大戦の記憶:ステイクとアプローチ」

日時:2013年4月12日(金)16:20-18:30

場所:日本大学文理学部 本館1階B会議室(アクセスは下記URLを参照のこと)

http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/

オリヴィエ・ヴィヴィオルカ氏講演会

「フランスにおける第二次世界大戦の記憶:ステイクとアプローチ

La mémoire de la Seconde Guerre mondiale: enjeux et approaches

講演(90分) 16:40~17:50

休憩 17:50~18:00

質疑応答(30分) 18:00~18:30
*仏語講演、日本語通訳付き

主催:日本大学文理学部人文科学研究所〔総合研究費〕
「東アジアの情報統制と地域間・メディア間における
 テキスト変容に関する総合的研究」


オリヴィエ・ヴィヴィオルカ氏(Professeur, Olivier Wieviorka):

フランス学士院(Institut Universitaire de France)メンバー。カシャン市のフランス国立高等師範学校(ENS)歴史学教授。独軍による占領期(1940-1944年)レジスタンス運動や1944年の同盟国による上陸作戦の著名な専門家であり、この研究テーマに関して最も影響力をもつと称される書籍『Histoire du Débarquement』(ノルマンディー上陸作戦の歴史)や、『Une certaine idée de la Résistance. Défense de la France : 1940-1949』(レジスタンス運動に対する一種の考え方。1940-1949年にわたるフランス防衛とは)など、数多くの学術論文や書籍を著している。20世紀の社会・政治・軍事史を専ら取り扱う『Vingtième Siècle』学術誌の編集長でもある。


講演概要:

フランスにおける第二次世界大戦の記憶は、その後の、政治家の言を何度か左右させたほどの非常に熱い課題である。というのも、「戦争の記憶」と言われるものは以下の三つの体験と関わっているからだ①戦争経験そのもの(但し、フランスが参加した作戦は1940年5〜6月と1944年6月〜1945年2月 という短期間である);②長くて痛ましい占領経験;③権力主義のヴィシー政権の経験。その後、フランスは国家として均質な歴史解釈を試みたが、戦争の記憶 には上記の三つの異なる層が存在する為に、「沈黙の年月」に対する政治的な思い出に関しては、しばしば葛藤が起こった。また、第二次世界大戦の思い出は、国内ではフランス人をして葛藤させ対立させるのだが、不思議なことに国外レベルとなると、フランス人をしてドイツ人と団結させるのである。なぜなら、実施された「記憶の政治」がナショナリズムを煽動するためではなく、むしろ宿敵だった国民を近づけさせるためのものだったからである(仏独和解は記憶の積極性 をもっともよく表す事例である)。

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