Tuesday, October 30, 2007

想像力、海外組

私とは入れ違いなので交流はないのだが、リールにClaudio Majolinoという若手の分析系現象学者がいる(おそらくJocelyn Benoit的な方向性と考えてそれほど間違いではないだろう)。

彼のやっているセミネールは想像力に関するものである。
Séminaire « Facta et ficta : analyse du traitement phénoménologique de l’imagination (Phantasie) et des actes non positionnels ».

興味のある方はSTLの該当頁を覗いてみてはいかがでしょうか。



サッカー日本代表のオシム監督は、「残念ながら日本には個人のスターしかいない。私はチームとしてスターになりたいし、いつかそういう時代がやってくる」と言った。選手によって人気が上下する日本のサッカー文化の未成熟さに原因があるというのはもっともだ。

「人気が低下している」フランス思想・哲学研究も同じことではないだろうか。「殿様商売」を改めねばならない。だが、「観客が見たいのは海外組」などというマーケティングの専門家は、期待の地平を一歩も超え出ていない。評価基準を自らつくりだし、「需要」を創出するのが真のパフォーマティヴではないか。

いつまでも海外組でもあるまい。だが、一昔前の広島カープのように、純国産にこだわる意味もない。チームとして向上するにはどうすればいいか、それだけが重要だ。人気は監督の考える最優先事項ではない。



スター不在で集客・視聴率低迷 サッカー日本代表
産経新聞
07:36
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 サッカーの日本代表人気が低下している。かつてプラチナチケットだった入場券は昨年のオシム監督就任以降、減少傾向で6月のモンテネグロ戦は日韓W杯以降、最低の2万人台の入場者数を記録した。危機感を募らせる日本協会“殿様商売”を改め始めた。そんな中、アジア杯が開幕したが、29日の決勝戦が参院選投開票日とぶつかり大会が選挙戦とかぶってしまい、前回大会のような盛り上がりは期待しにくい。

ヒデの穴 日本代表戦といえば、スタジアムがレプリカユニホームを着たファンで真っ青に染まるのが相場だった。ところがオシムジャパン発足後、国内開催7試合中、4試合で観客の入りは9割未満。モンテネグロ戦に至っては2万8635人と、6割にも満たなかった。


 視聴率も低迷気味だ。平均視聴率が20%を超えたことはなく、特に3月24日のペルー戦の13・7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は同時間帯に行われた女子フィギュア(38・1%)、プロボクシング亀田興毅ノンタイトル戦(16・2%)にも及ばなかった。


 この低迷の原因を、あるテレビ局関係者は「中田英寿氏の引退が大きい」と語る。「今の代表の先発を言える人、どれだけいますか?普段スポーツを見ない人をひきつけるためにも、スターは不可欠です」。現代表にも中村俊、高原ら人気選手はいるが数字上は「スーパースター不在」を意味している。

■低い満足度 もっとも「個」を尊重したジーコ前監督と異なり、オシム監督は特定の選手に頼らずチームとしての機能性を重視する。このため、新たなスターが生まれにくい状況も生み出している。


 そんな“オシム” について間宮聰夫・順大大学院客員教授(スポーツマーケティング論)は「スポーツをビジネスとしてみた場合、観客満足度を高めていない」と断じる。「観客が見たいのは海外組。直前合流による肉体的負担や連係不足はわかるが、日本協会がクラブ側に金銭補償してでも海外組がチームに長くいられるような環境作りも必要」と提案する。



 当のオシム監督は「残念ながら日本には個人のスターしかいない。私はチームとしてスターになりたいし、いつかそういう時代がやってくる」。選手によって人気が上下する日本のサッカー文化の未成熟さに原因があると言いたげだ。

 

■動く協会 日本協会オシム監督のチーム作りを支持している。人気低下についても、オシム路線というより「ドイツW杯への期待と(惨敗という)結果のギャップが大きかった」と田嶋幸三専務理事はみる。それでも、ここまでの観客減は衝撃だった。



 田嶋専務理事は最近、現場とマーケティングの連携の重要性が身にしみるという。「レアル・マドリードスペイン)の成功も、その点を無視していないから」。代表戦というだけで黙っていてもチケットが売れた時代は終わったという。



 今年に入り日本協会はチケット券種に変更を加えた。代表戦の観戦者動向調査データを参考に一番値段の高い座席数を減らしファミリーシートを増やし、北京五輪アジア2次予選では自由席を1000円で販売するなど柔軟性をみせ始め殿様商売から一歩踏み出した。



 アジア杯も日本代表の活躍で低迷打破の起爆剤にと期待されたが、参院選の余波で視聴率への影響も考えられる。田嶋専務理事は「一番大事なのはみんなが応援に来てくれるような魅力あるチームを作り勝つこと。チケットの売り方などはその次」とオシムジャパンへの注文と期待を語るのだが…。(森本利優)

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