日時 2012年1月28日(土) 午後1時から午後6時まで
場所 九州大学大橋キャンパス2号館3階会議室
http://www.design.kyushu-u.ac.jp/kyushu-u/watch/campus
(今回は会場が西南から芸工に変更になっています)
行動と出来事
~ベルクソン『道徳と宗教の二源泉』を読み直す
昨秋、東京・京都・福岡で連続国際シンポジウム「ベルクソンと災厄――今、日本で『道徳と宗教の二源泉』を読み直す」を開催した。一次大戦と二次大戦の間のいわゆる戦間期は、一次大戦、世界恐慌という未曾有の危機を経験しつつ、ナチス、ファシズム、コミュニズムなど、迫りくる 二次大戦を予感した「危機(crisis)の時代」であり、これに対してフッサール、ハイデガー、ヴァレリーをはじめとして、ヨーロッパの知識人たちは各 人なりの「批判的=批評的」(critique)な応答を試みたと言える。二十世紀前半のフランスを代表する哲学者アンリ・ベルクソン (1859-1941)もその一人であり、彼の最後の大著『道徳と宗教の二源泉』(1932年)はその応答の試みの記録である。
『二源泉』は通常、ベルクソンの道徳論・宗教論と見なされ、さらには非合理主義が昂じた結果、キリスト教神秘主義に傾倒したと見られかねない著作で あるが、実際には、行動の論理、出来事の論理、カタストロフの論理を追求した著作である。今回は、昨秋シンポの成果を踏まえつつ、ベルクソン哲学に馴染み のない方々にもなるべくわかりやすく、これらの論理の一端を明らかにしていきたい。3.11や原発などアクチュアルな諸問題に対して、哲学はいかに応答し うるか。哲学は哲学に踏みとどまったまま、批判的=批評的になりうるということを示せればと願っている。(藤田尚志)
課題図書:ベルクソン『道徳と宗教の二つの源泉』(中公クラシックス)
発表者予定
藤田尚志:行動と出来事の論理~今、『二源泉』を読み直す
重留遥:ポール・デュムシェルにおける「道徳的カタストロフ」の概念など
森元斎:連帯する衒いなきダンディズムのほうへ、「まじめに」
米田翼
*6時半過ぎから懇親会を予定しています。参加ご希望の方は、お店に予約の関係もありますので1月20日までに石井さん(sharanoka アット gmail.com)までご連絡ください。当日の飛び入り参加も歓迎です。
予定会場 オシャ(タイ料理) http://r.gnavi.co.jp/f209200/
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