昨年末、わが大学図書館では、「聖書展」なるものが行われており、もちろん複製ではあるが、「ベリー公のいとも豪華なる聖母時祷書」(通常の「時祷書」ではなく、「聖母時祷書」のほう)や、リンディスファーン福音書やケルズの書、グーテンベルク42行聖書などが展示されていた。
そこでこの図書館展示に携わられ、芸術学部で西洋美術史を講じておられる先生にお願いして、私の中世哲学講義で一回、クリスマス直前企画スペシャルレクチャー「中世美術史」と題して、講義をやってもらうことにした。授業でも、シンポでも、自分が楽しんでやらないとね。
もちろん、一回で話せることは限られているが、ゴシック建築の歴史について、写本の作り方について、クリスマス・ツリーの起源についてのさまざまな仮説についてなど、さすが芸術学部の先生という詳しさでお話をいただけて、私としてもいろいろ奔走した甲斐があったなあと思った次第である。
また、せっかくの特別講義なので、授業でキリスト教を講じていらっしゃる宗教学の先生のほうから学生たちに声を掛けてもらったのだが、当日は先生ご本人もいらしてくださり、恐縮した。
先生方、本当にありがとうございました。
学生たちも多くは関心を持って聞いてくれたけれど、なかには相変わらずそそっかしいのもいて、
「バロックについても詳しく分かって良かったです」(いやいや、ゴシックだろ)
「以前にも授業でゴシップ建設について教わったが、その時よりも難しかった」(ゴシップ建設…(笑)。そんなもの教えてません)
…そろそろ試験の季節ですね。
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