いろいろな方々から、さまざまにいただきものをしておりました。
つい機会を逃しておりましたが、幾つかまとめてご紹介させていただきます。
西山雄二『哲学への権利』、勁草書房、2011年2月。
伊達聖伸『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの19世紀フランス宗教史』、勁草書房、2010年11月。
前者は「哲学と大学」関係で、後者は「宗教的なもの・政治的なもの」関係で、お二人の活動、程よい距離感で見てきたと思います。溢れる情熱、パワフルな行動力、目配り、気配り、努力にいつも感心させられてきました。その成果が奇しくも同じ出版社、同じ編集者から。どちらも私たちと同世代の若手研究者のエネルギーに触れられる作品として、自信を持ってお勧めできます。
宇野重規『〈私〉時代のデモクラシー』、岩波新書、2010年4月。
ヘンドリック・ド・マン『社会主義の心理学』(川口茂雄訳)、柏書房、2010年4月。
前者は、現代の日本社会をフランス現代政治哲学の観点からきわめて鮮やかに、しかもきわめて分かりやすく読み解いて見せる好著。後者は、今ではほとんど忘れ去られてしまった感のある、しかしながら初期リクールやティリッヒなどに大きな影響を与えた、20世紀前半の思想家の翻訳という地道で好感のもてる労作。どちらも私の「政治的なもの」に関する考察を深めていくうえで大変参考になりました。
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