Monday, September 17, 2012

大学の時間(5)...abhorret a vacuo

どこのブログからいただいたのだか、忘れてしまったが、アメリカの「大学の時間」に関する情報。いずれもう少し網羅的に調べようと思っている。

「空白」を恐れる管理者側は嫌がるだろうが、そして本当にシステム変更するとなれば多大の犠牲と労力を伴うが、しかし、学生の自主性を尊重するというのはこういうことだろう。


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アメリカの大学が全部そうなのかどうかは分かりませんが、スタンフォードは4学期制(summerは普通の学生は休みの場合が多いが、興味に応じてコースを取ることもできる)で、1学期が大体10週間くらいです。この10週間の間に集約させるそのやり方が半端じゃないです。
最初、いろいろな人に「アメリカの大学はすごいから」とずっと言われていましたが、授業を受け始めたころは何がすごいのか全く分かりませんでした。
  • 教授陣は確かに優秀なんだけど、東大にも優秀で教え方の上手い人はたくさんいました。
  • 学生も確かに優秀なんだけど、東大にも同じくらい優秀な人はいたし、スタンフォードのクラスに出ていても、ちんぷんかんぷんな質問する人だっている。
というわけで、一体何がすごいのか、うーん、と思っていました。

ところが、時間が経つにつれて分かってきたことがあります。
  • 大抵の授業は90分×2-3コマ/週くらいあります。2日に一回講義を受けることになります。
  • フルタイムの学生でも1学期に3-4個しか授業取りません。(取れません。)時間割を見ると一見スカスカで一日の半分以上が空いているように見えます。
  • もちろん講義中の90分は、完璧に制御された時計通りに進みますので、予習復習しないと落ちこぼれます。(最近はe-learning用に録画しているので、長時間講義を延長するのは許されないみたいです。)
  • 宿題の量と質がものすごいです。例えばComputer ScienceのMachine Learningの一回目の宿題は、http://www.stanford.edu/class/cs229/ps1.pdfにある通りで、このクラスの宿題が10週間の間に4回出ます。その他に中間試験期末試験があります。
  • この1回分の宿題は感覚的には、東大の最も難しいクラスの講義の期末のレポート並みの重たさだと思います。(その場合、そのレポートだけで大抵全て終わりという具合だったような気がします。)
というわけで、10週間の間にこれだけの量をとにかく「集約」させて詰め込むのがアメリカの一流大学のやり方か、と納得してしまいました。 (尚、僕は別に成績がつく訳ではないので、課題や試験は任意です。学生は皆この成果によって成績が決まり、それがGPA等を通してその後の人生に大きく影響するので相当必死です。)

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