少し前まで一人でボタンを留められなかった。穴にボタンを入れるというただそれだけの作業が出来るようになるまでにはとてつもなく時間がかかるように思われた。
毎日毎日ボタンを留めてあげ続けた。やがて、自分でやりたいというようになり、出来なくてすぐに諦めていたのが、励まされてチャレンジし続けるようになり、なんとか親の助けで一つ留められるようになり、そしてついに一つ親の助けなしで留められるようになる。その誇らしげな様子。
学生やサラリーマンが一人前になるまでの様子もさほど変わらない。往々にして、自分が助けられていたことをすっかり忘れ、自分が助けてあげていることだけを意識しているけれど。
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