Sunday, February 22, 2009

決定力とは何か

別にスポーツ選手の善良無垢を信じているわけではない。にもかかわらずアスリートの世界は正直だ。結果が数字で出るからだ。人文系の学者の世界はどうだろう?論文数?学生の人気?著書が売れた数字?測りにくいのは確かだ。

でも誰も自分の心に嘘はつけないだろう。

話していて悲しい気持ちになるのは、自分に嘘をついている人。年齢も肩書も世間の評価も関係ない、その嘘は話していればわかる。



毎日新聞記事から

「どうしてプレッシャーを感じないんですか」。五輪開幕前日の記者会見。地元ラジオ局「中国国際放送」の姜平記者(32)は北島選手に質問した。頭に思い浮かべていたのは、陸上百十メートル障害で五輪連覇を狙う中国代表の劉翔選手(25)。自国の国民的英雄と同じように、日本中の期待を背負う北島選手には、大きな重圧がかかっているはずだと考えたという。「この五輪を楽しみにしていた。レースでいい結果を残したいという強い気持ちがあれば、無用なプレッシャーはかからない」。姜記者の目を見据えながら、北島選手はそう答えた。



北島選手と「北島康介 夢、はじまる」(学習研究社)の著者・折山淑美さんへのインタヴューから。

北島 そうですね。本番を想定しながら、戦略も考えています。以前は何も考えてないでトレーニングをすることもあったけど、最近は想定しながらやっていますよ。

折山 そこまでできるようになったっていうのが、うれしいよね。

北島 泳ぎに対して疑問を抱く暇もなかったですからね、今まで。「今日はだめだったな」とか「この泳ぎはしっくりくるな」とか、少しでも思うことが大切なんだと思います。少しずつ確認しながら、だめでもいいイメージを持って。練習ってつらいですから。足を一歩踏み出すのも、水に入るのも嫌なときもあるし。そういうときはできるだけ、自分が一番になることやオリンピックのコースに立っているところを考え、気持ちのトーンを下げないようにしています。気持ちをいかに高いところに持っていくかというのも、一つのトレーニングだとぼくは思っています。

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