2011年10月27日(木) @京都・京都大学、百周年時計台記念館・国際交流ホールI
PBJ
(Project Bergson in Japan) 第4回国際シンポジウム
ベルクソンと災厄
今、『道徳と宗教の二源泉』を読み直す
第2日:宗教―第2章「静的宗教」・第3章「動的宗教」を読み直す
講演者紹介
セッション3.動的宗教とカタストロフ
フレデリック・ヴォルムス(Frédéric Worms) 「カタストロフに対する二つの答え ベルクソンから私たちへ」
1964年生まれ。現在リール第三大学現代哲学史教授。エコールノルマルシュペリウール(パリ)「現代フランス哲学国際研究センター」代表、国際ベルクソン学会会長、ベルクソンの著作の校訂版、および『ベルクソン年報』の責任編集者。近著に『ベルクソンと生の二つの意味』 Bergson ou les deux sens
de la vie (PUF 2004)、『フランスの20世紀哲学』 La philosophie du XXe
siècle en France. Moments (Gallimard, 2009)、『ケアの時』 Le moment du soin. A
quoi tenons nous? (PUF, 2010). 同時にカタストロフィーと正義についての研究グループにも参加し、Esprit誌で二つの特集を組んだ(2008 et 2011)。
杉村靖彦(すぎむら・やすひこ) 「〈生〉の証人――哲学的なものと宗教的なものの間で:〈災厄後〉という視点からの『二源泉』再読」
1965年生まれ。京都大学文学研究科准教授(宗教学専修)。現代フランス哲学(リクール、レヴィナス、デリダ、アンリ等)と京都学派の哲学の双方を発想源としつつ、現代における宗教哲学のあり方を探る研究を続けている。主な日本語の業績としては、『ポール・リクールの思想』(創文社、1998年);「哲学者の神」(『岩波講座宗教4 根源へ』、岩波書店、2004年); 「宗教哲学へ―証言という問題系から(1)、(2)」(『哲學研究』585, 586号、京都哲学会、2008年);「<ポスト哲学的>思索と<宗教的なもの>―現代フランス哲学と京都学派の哲学から」(『宗教研究』363号、日本宗教学会、2010年)等。〔フランス語の業績については仏語紹介欄を参照のこと〕
セッション4.神秘主義の問題
岩野卓司(いわの・たくじ) 「笑い、神秘経験、死――べルクソンとバタイユ」
1959年生まれ。明治大学法学部教授。哲学、宗教、文学、精神分析等における学問区分、真理観、概念使用がはらむ境界や限界をめぐる研究。現在遂行中の課題は、現代における終末論の研究とジョルジュ・バタイユにおける神なき神性の研究。主な著作としては、『ジョルジュ・バタイユーー神秘経験をめぐる思想の限界と新たな可能性』(水声社、2010年)や『語りのポリティクス』(共編著、彩流社、2008年)。主な論文としては、「精神分析の新しい衣服」(『I.R.S.――ジャック・ラカン研究』(2)、日本ラカン協会、2003年5月)や「「神の死」とジョルジュ・バタイユにおける体験の思想」(『フランス哲学思想研究』 (8)、日仏哲学会、2003年9月)、「ニーチェとナショナリズム――同一性と非同一性」(『明治大学教養論集』(415)、2007年3月)や「『死』と『破滅――『社会批評』の時代にけるバタイユとヴェイユの対立、そしてそのひとつの帰結」(『水声通信』(34)、2011年8月)など。〔フランス語の業績については仏語紹介欄を参照のこと〕
ギラン・ヴァテルロ(Ghislain
Waterlot) 「ただ神秘学だけがなお我々を救いうるのか?――ベルクソンにおける技術力と神秘的生の関係に関する考察」
1964年生まれ。ジュネーブ大学哲学・倫理学教授。ロマンド系統神学倫理学研究所所長。宗教と政治の関係、宗教的・神秘的経験について研究している。専門は、ルソーとベルクソン。著書:『ベルクソンと宗教』 Bergson et la religion (dir.) PUF,
2008 ;『ルソーの政治神学』 La théologie politique de Rousseau
(dir.), PUR, 2010 ;『世界戦争に相対する神秘』 La mystique face aux guerres mondiales
(dir. avec D. de Courcelles), PUF, 2010 ;『神秘神学から神秘的なものへ』 De la théologie mystique à la mystique
(dir.), numéro spécial de la Revue de
Théologie et de Philosophie, n°142, III-IV, 2010. 近刊に、『ベルクソンにおける神秘的なものの賭け金』 Les enjeux de la mystique chez Bergson : entre philosophie et
théologie, H. Champion.
フロランス・ケメックス(Florence
Caeymex) 「神秘学・科学・政治――人類にとっての三つの道?」
1971年生まれ。学術研究財団F.R.S.-FNRS(ベルギー)の研究員。リエージュ大学における「規範の政治哲学と批判哲学」の研究ユニットを共同指揮。現在は、現代哲学史に基づいて、実践や政治哲学の諸概念において、生や生命的なものに訴えることがどのような帰結をもたらすかを研究し、生政治概念に適切な哲学的定義を与えることを目指している。著書に『サルトル、メルロ=ポンティ、ベルクソンSartre, Merleau-Ponty,
Bergson』(Olms, 2005)があり、サルトルやベルクソンに関する多くの論文を雑誌や論文集に発表している。近刊予定の『ベルクソン年報V』(PUF)で特集「政治的ベルクソン Bergson politique」に参加した。
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