Monday, December 22, 2008

人権と民権―ゴーシェ・福沢・丸山

土曜日は重要な会合の後、フランス政治哲学研究会第5回@本郷。今回からGauchetのLa démocratie contre elle-même (Gallimard, 2002)を数回かけて読む。今回は20年を隔てて書かれた二つの人権論を読んだ。人権論が再加速してきた裏には新たな個人主義の台頭があるとするゴーシェ。

すると、たまたま丸山真男+加藤周一『翻訳と日本の近代』(岩波新書)を読み直していて、次のような個所にぶつかる。

《民権とは言うけれど、人権と参政権とを混同している、と福沢は言うんだ。人権は個人の権利であって、人民の権利ではない、だから国家権力が人権つまり個人の権利を侵してはいけない、人民が参政権をもつべきだというのを民権というとき、そこには個人と一般人民の区別がない、と福沢は言った。その感覚は凄いね。集合概念としての人民の権利と、個々人のindividualな権利》(90頁)。

これは《「個人」と「人民」》というセクション(89-93頁)で、そこで丸山は、我々にとって自明の「自由民権運動」は西洋人にとって訳しにくい言葉だ、なぜならrightはあくまで個人の権利であって、people's rightなどというのはありえないからだと指摘し、福沢に言及している。

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