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こちら。
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昨日の「お返事」ではワンステップとんでいて少しわかりにくいと。順番が逆ですけど、その前のお返事の一部を。
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Xさん、いやあ厳しいですね。ありがたいです。これからも辛口コメントをよろしくお願い致します。
マシュレ、ラディカル・斬新・面白いという点から評価することはできない、むしろ退屈だと言ったつもりですよ。ただ、理論と実践の関係についての執拗な問いかけに、僕個人は自分の興味関心の「系譜」を思い出した、と書いただけです。
大学論についても、ラディカル・斬新・面白いという観点から擁護する必要は感じません。団塊ジュニア前後である私たちの世代は、それまでの世代とはかなり違う形で、大学がはらむ問題に直面せざるを得なかった、それを自分の切実な問題として考えざるを得ないし、できるならば哲学的な問題として取り上げたかった、そしてそれを試してみた、それだけのことです。これまでなされなかった一歩を踏み出すとき、それが力みかえって滑稽に見えるのは仕方がない、そう諦めています。
我々の世代は、基本的にまじめでナイーヴではないかと思いますよ。と同時に、Xさんの世代が斜に構えることを基本的スタンスとするのもまた一つの時代精神でしょうけど。
もちろん、そのことを踏まえた上で、それにしても、青臭い「真面目さ」だけで――ただ、従来の人文系研究者に典型的な「不真面目さ」「不良気取り」でも何も変わらなかったではないかとは言っておきますよ――、あるいは「古き良き啓蒙精神」だけで、あるいは「新しく斬新なデリダの大学論」だけで乗り切れるような問題ではない、それはそのとおりでしょう。そして私は自分の論文の後半部でデリダをとりあげ、真正面から批判してもいますし、自分のそのスタンス自体にも決して満足しているわけではありません。
まあ私としては「じゃあこれまでの日本の哲学者はグレフに相当するムーヴメントを起こしたのですか」と言いつつ、ダメな我々若手に喝を入れ、手本を示してくださるべく、Xさんにも「哲学と大学」の動きに加わっていただければと願う次第です。
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