Tuesday, June 16, 2009

新プラトン主義入門書リスト

熊野純彦さんの『西洋哲学史』、新プラトン主義の章は今一つ。

貫さんの、この個所は短いながら、健闘。「ヘレニズム・新プラトン主義関連地図」便利。

岩波講座は新プラトン主義なし。

新岩波講座(ヘレニズムに引き続き、水地さん)。相変わらず味気ない。

ヘーゲル『哲学史講義』中巻(長谷川宏訳)、河出書房新社、1992年。哲学史のお手本(というか、元祖なわけだが)。

山口義久「プロティノスと新プラトン主義」、『哲学の歴史』第2巻、中央公論新社。これが一番よかったが、アリストテレス主義者だからか、今一つ「一体感」が伝わってこない。

オーバンク「プロティノスと新プラトン派哲学」、シャトレ哲学史。同じアリストテレス主義者でも、こうも違うものか。躍動感はかなりあるが、山口氏に細かい点でダウンを奪われている。



ちなみに、これで古代ギリシア・ローマ哲学が一区切りする。このあたりの息抜き的な書物として、

山本光雄『ギリシア・ローマ哲学者物語』、講談社学術文庫、2003年。

中身は数十年前のもの。哲学者たちの逸話集。幾つかの章の、幾つかのパッセージを除いて、面白くない。

ロジェ=ポル・ドロワ&ジャン=フィリップ・ド・トナック『ギリシア・ローマの奇人たち 風変わりな哲学入門』(中山元訳)、紀伊國屋書店、2003年。

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