西山さんのロンドンでの活動報告より。
会場からは「なぜいま制度への問いが必要なのか。なぜ大学が外的勢力ではなく、制度的な自己批判をおこなう必要があるのか」という質問があった。デュット
マン氏の返答部分を引用しておきたい。「制度的な自己批判といっても、おそらく二種類の仕方があるのであろう。一方で、大学は現実に即してつねに変革をお
こない、学科再編やカリキュラム改革、新奇なプログラムの導入をおこなう。自己改革のために会議を開き、書類を作成することを大学は好む傾向があるのでは
ないか。大学とは奇妙なところで、デリダやドゥルーズ、マルクスなどが教えられながらも、自らの制度的現実には無批判で同調主義的なところがある。他方
で、現実から距離を置き、利害や有用性にとらわれることのない自己批判もありうるだろう。新しいものに無批判に飛びつくのではなく、自分たちがすでにいか
なるポテンシャルをもっているのかを確認することが重要である。」
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