佐々木隆生『大学入試の終焉―高大接続テストによる再生』、北海道大学出版会、2012/2/25。
我が国の教育上の高大接続は、個別大学の入試が担う選抜機能に依存するものであるが、少子化に伴う「大学全入」は大学入試の選抜機能を低下させた。また、 高校学習指導要領の改訂による必履修科目の縮減により、大学での学習の基礎となるべき教科・科目を高校生が履修せずに大学に入学するという事態が生じてい る。本書はこのような事態を改革しようとする高大関係者のボトムアップの問題提起と議論から開始された文部科学省委託事業の調査研究報告をもとにしてい る。高大接続を可能とする普通教育を再構築し、知識基盤社会を支えるには、高大の教育上の接続を保証するための高校段階での客観的な学力把握のしくみ= 「高大接続テスト」(仮称)を検討する必要があることを提起し、そのあるべき姿を提示する。
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